ターミナルでSwiftのバージョンがわからず、最初のプロジェクトを作れない状態でしょうか。
まず現在のMacで使われているSwiftツールチェーンを確認し、Swift Package Managerのテンプレートから小さなライブラリか実行プログラムを作成します。ビルドとテストまで通れば、最初の練習を確認できます。Swift 6.4のプレビュー用ツールチェーンを使う場合は、授業用の安定した環境と分けてください。
Swiftを学び始め、最初にビルドできるプロジェクトを作る学生向けです。
Windowsや学校の端末を使い、授業でMac環境が必要になった人も対象です。
授業でSwiftのバージョンが指定されている場合は、先に環境を確かめてから進めます。
最終更新:2026年10月5日。 Swift 6.4のツールチェーンの扱いと作成手順は、Swift.orgのmacOSインストール情報、Swift Package入門、AppleのCommand Line Tools説明を照合しています。
[ SECTION_01 ] 作業前のプロジェクト選び
Swift Packageは、Swiftコードを整理し、ビルドやテストを行うための単位です。料理にたとえるなら、ソースコードが材料、Package.swiftが材料と手順を記したレシピにあたります。詳しくはSwift Packageの構成と役割に関する公式説明を参照してください。
ただし、Swift Packageは完成したiOSアプリのプロジェクトと同じものではありません。コースの課題が再利用するライブラリなのか、ターミナルから動くプログラムなのか、Xcodeで作るアプリなのかを先に確かめます。
| 作りたいもの | 選ぶテンプレート | 最初の確認方法 |
|---|---|---|
| ほかのコードから呼び出す機能 | ライブラリ | swift testでテスト |
| ターミナルで動かす小さな課題 | 実行プログラム | swift runで実行 |
| 画面やiOS機能を使うアプリ | Swift Packageではなく、授業指定のXcodeプロジェクト | Xcodeで開いて課題要件を確認 |
表のコマンドとテンプレートの使い方は、Swift.orgのライブラリ作成ガイドとコマンドラインプロジェクト入門に沿っています。迷ったら、課題の提出形式を優先してください。
[ SECTION_02 ] ツールチェーンと授業環境の確認
Swiftツールチェーンは、Swiftコードを読み取り、ビルドするための一式です。Swift Package Managerは、そのツールチェーンを使い、パッケージの作成やビルド、テストを進める仕組みです。役割は別ですが、普段の練習ではターミナルから連続して使います。
まずターミナルを開き、次のコマンドを入力します。
swift --version
表示されたバージョンとツールチェーンの情報を、授業で指定された環境と照らし合わせます。授業でXcodeを使う指定があれば、その環境を優先します。別のSwiftツールチェーンを入れる必要があるとは限りません。
評価:授業の指定と一致しているなら、そのまま続行。違う場合は、先に授業の担当者や端末管理者へ確認。 学校の端末で制限があるときは、勝手に設定を変えたり制限を回避したりしないでください。
なお、Swift.orgのmacOS向けページでは、release/6.4.xが開発スナップショットの欄に掲載されています。同ページはスナップショットを正式リリース版ではないものとして案内しています。したがって、そこで提供されるプレビュー用ツールチェーンは、授業で求められていない限り、提出用プロジェクトの環境と分けて試してください。現行の記載はSwift.orgのインストールページで確認できます。
[ SECTION_03 ] 練習用パッケージの作成
作成先を決めます。授業の提出場所と混ざらないよう、練習用の新しいフォルダを使うと管理しやすくなります。ターミナルではフォルダを作り、その中へ移動してからテンプレートを生成します。
mkdir FirstSwiftPractice
cd FirstSwiftPractice
swift package init --type executable
コマンドのexecutableは、ターミナルから実行するプログラムを作る指定です。ライブラリの練習にする場合は、最後の指定をlibraryに変えます。公式の手順はSwift.orgのコマンドライン用ガイドとライブラリ用ガイドで確認できます。
| ファイルやフォルダ | 役割 | 初回にすること |
|---|---|---|
Package.swift |
パッケージの構成を記すマニフェスト | まずは生成されたまま使う |
Sources |
プログラムやライブラリのソースコード | テンプレートのコードを編集する |
Tests |
テストコードを置く場所 | ライブラリなら生成されたテストを確認する |
ライブラリ用と実行プログラム用では、テンプレートが作るファイルや確認方法が異なります。最初はフォルダ構成を大きく変えず、どのコードが動作確認に使われるかを見つけてください。
[ SECTION_04 ] 最初のコード編集
実行プログラムの練習では、テンプレートが作成したSources内のソースファイルを開き、表示する文字列を短いあいさつ文に変えるだけでも、変更が実行結果に反映されたか確かめられます。保存後、ターミナルで同じパッケージのフォルダにいることを確認します。
ライブラリの練習では、生成されたソースとテストの関係を見てから、小さな関数を変更します。テストは、書いたコードが期待する結果を返すか確かめる仕組みです。最初から複雑な依存関係を追加したり、Package.swiftを細かく編集したりする必要はありません。
| 作業場所 | 確認ポイント | 見落とした場合 |
|---|---|---|
| ターミナル | pwdで現在のフォルダを確認 |
別の場所でビルドすることがあります |
| ソースファイル | 編集した内容を保存 | 変更前の結果を見てしまいます |
| リモート環境 | Mac側の練習フォルダを開いているか確認 | 手元のPCにある別コピーを編集することがあります |
WindowsなどからリモートMacを使う場合、エディターで開いているファイルがMac上のものかを確認してください。ローカルに似た名前のフォルダがあると、編集した場所を取り違えやすくなります。
[ SECTION_05 ] ビルド・実行・テストでの確認
実行プログラムはパッケージのフォルダで次のコマンドを使い、起動結果をターミナルで確認します。ビルドだけを確かめたい場合は、その後にswift buildを実行します。
swift run
swift build
ライブラリはswift testを実行し、テスト結果を確認します。テストの考え方と実行方法はSwift.orgのテストガイドにまとめられています。コマンドの結果を読むときは、成功したかだけでなく、自分が編集した内容が反映されたかも見てください。
失敗した場合は、次の順で確かめます。
pwdでパッケージのフォルダにいるか確認します。swift --versionを再実行し、実際に使われているSwiftを見ます。- 課題が求めるプロジェクト種別と、作成したテンプレートが一致しているか確かめます。
- エラー文のファイル名と行を見て、編集箇所や保存漏れを確認します。
エラーをすべてバージョンのせいにしないことが大切です。作業場所の間違いや、ライブラリと実行プログラムの選択違いでも、期待どおりに動かないことがあります。
[ SECTION_06 ] 提出前の整理と次の環境選び
作業を終えたら、ソースコード、Package.swift、必要なテストを残し、授業指定の提出方法に合わせて保存します。次にXcodeが必要かどうかは、課題にアプリ画面やiOS固有機能、シミュレーターでの確認が含まれるかで判断できます。Swift Packageの練習だけなら、まず現在の手順で完了できるか確認してください。
| 環境 | 向いている課題 | 判断 |
|---|---|---|
| 現在のMacと設定済みツールチェーン | 授業指定とバージョンが合う課題 | そのまま練習を進める |
| Windowsや学校の共用端末 | Swiftの基本文法など、Mac固有機能を使わない学習 | 課題要件と端末の利用規則を先に確認 |
| Mac環境またはXcodeを必要とする課題 | iOSアプリやXcode指定の作業 | 利用できるMac環境を検討する |
判断前の確認項目は次のとおりです。
- [ ] 課題がライブラリ、実行プログラム、Xcodeアプリのどれを求めているか確認しました。
- [ ]
swift --versionの結果を、授業指定のツールチェーンと照合しました。 - [ ] 練習用フォルダでテンプレートを作成し、編集内容を保存しました。
- [ ] 課題に合った方法でビルド、実行、またはテストを確認しました。
- [ ] 提出に必要なファイルが、指定された場所にあることを確かめました。
[ SECTION_07 ] よくある疑問
Swift Package Managerはプロジェクト作成にも使えますか?
はい。テンプレートからパッケージの基本構成を作り、Swiftコードのビルドやテストを進められます。ただし、iOSアプリの画面作成を含む課題では、Swift Packageだけで要件を満たせるとは限りません。提出形式を確認してください。
授業の指定と表示されたSwiftのバージョンが違う場合はどうしますか?
いったん作業を止め、授業の指定や端末の管理ルールを確認します。複数のツールチェーンを自己判断で追加するより、どの環境を使うべきか先に確かめるほうが、提出用プロジェクトへの影響を避けやすくなります。
テストが失敗したら、最初に何を見ればよいですか?
現在のフォルダ、エラーに示されたファイルと行、コードの保存状態を確認します。その後でSwiftのバージョンや授業の指定と照合します。原因を切り分けてから修正すれば、関係のない設定変更をせずに済みます。
最初の練習からXcodeが必要ですか?
ターミナルで動く小さなパッケージを作るだけなら、課題が指定しない限り、まずSwift Package Managerで構成を学べます。iOSアプリの作成やXcodeでの操作が課題に含まれる段階で、MacとXcodeを使える環境が必要か確認してください。
現在のPCでパッケージのビルドやテストまでできるなら、その環境で授業を続けられます。一方、Windowsや共用端末ではXcodeを使えない、またはソフトウェアの追加が制限されることがあります。Macを買う前にmacOS環境を試したい場合は、Mac環境の利用方法を確認し、授業の要件に合うかを見てから判断できます。長く使うMacを手元に置きたい場合は、Mac miniの購入情報も比較材料になります。必要な授業課題がmacOSやXcodeを求めるときに限り、NOVAKVMのリモートMacを選択肢に加えてください。
よくある質問
Swift 6.4で最初のSwift Packageを作るには、何から始めればよいですか?
まずターミナルでswift --versionを実行し、授業で指定されたツールチェーンが使われているか確認します。次に練習用ディレクトリへ移動し、ライブラリか実行プログラムのテンプレートを生成します。最後に目的に合ったビルド、実行、テストを行い、作業したディレクトリにファイルが保存されているか確認してください。
Swift Package ManagerはSwiftのプロジェクトをどう作りますか?
Swift Package Managerは、Package.swiftというマニフェストを含むパッケージを作成し、ソースコードやテストの構成、ビルドや依存関係の管理を助けます。swift package initでテンプレートを選べば、ライブラリ用または実行プログラム用の基本ファイルが生成されます。最初の練習では、生成された構成をそのまま使い、必要のない設定変更は後回しにできます。
Macで現在使われているSwiftのバージョンはどこで確認できますか?
ターミナルでswift --versionを実行すると、そのターミナルから呼び出されるSwiftのバージョン情報を確認できます。Xcode付属のツールチェーンと別途導入したツールチェーンがある環境では、想定と異なるものが選ばれていないか確認してください。学校の端末では、管理者の許可なく設定を変えたり制限を回避したりせず、授業の指定を優先します。
作成したSwift Packageはどうすれば実行・テストできますか?
実行プログラムのパッケージはswift runで起動し、ライブラリのパッケージはswift testでテストを実行します。どちらも先にパッケージのディレクトリへ移動し、ビルド時のエラーがないか確認すると切り分けやすくなります。失敗した場合は、現在のディレクトリ、実際に使われているSwiftのバージョン、授業で指定された環境を順番に確認してください。